無防備なまま交渉に臨んでも、交渉術に長けた中国人に勝てるわけがありません。



  

中国人にとっての契約は努力目標

中国ビジネスを理解するうえで重要なキーワードのひとつに、「契約は努力目標」という言葉があります。

 

本来、契約や約束は守ることが前提で交わされるため、努力目標ではありません。

 

そして、それが守られない場合は、契約違反になります。

 

しかし、日本では当たり前のことが中国では通用しません。

 

中国人にとっての契約は、その契約を交わした時点での最良の方法だと思われることを、契約を交わす時点に書き記したものです。

 

そこで、契約を交わした後で状況が変化すれば、よりよい方向へ見直しを行うことが当然であると考えるのです。

 

刻々と変わる状況の変化に応じて、その場その場でフレキシブルかつスピーディーに対応策を講じるのが中国人です。

 

しかし、こうした対応が日本人にとっても「よりよい方向」とはいえず、マイナスの結果につながることもあります。

 

たとえば、日本の電子機器メーカーが中国企業と取引契約を交わし、中国から製品に組み込む部品を輸入するとします。

 

日本に付加価値の高い製品をアセンブルするラインを残していますが、キーコンポーネントの一部を除く部品の大部分を中国からの輸入に頼っています。

 

しかし、中国とのビジネスでは、契約を交わして決められた納期までに予定の品物が届くことはほとんどありません。

 

材料入庫の遅れ、生産の遅れ、品質チェックの不備など、何かしらのトラブルが生じて、予定通りに製品が届かないことが頻繁に起こります。

 

一方、生産が順調に進み、予定より早く出荷が可能になり、1カ月も早く日本に届けられることもあります。

 

中国人にとっては、予定より納品を早められたことは、よりよい方向への修正です。

 

しかし、日本側では、予定より早く届いた製品の保管場所や保管料、在庫品の会計帳簿上の処理など、さまざまな問題を抱えることになります。

 

つまり、早く届いたとしても、日本側にとってはよい結果ではありません。

 

しかし、このようなことを気にしないで、自分たちの判断で進めていくのが中国人の自分流です。

 

中国人にとってよりよい方向とは、自分たちにとって都合のよい方向のことなのです。

 

また、これは結果として契約通りの結果が果たされていないということにもなります。

 

そして、これが「中国人は契約を守らない」「中国人は約束を破る」という評価につながるのです。

 

しかし、中国人は最初から約束を破るつもりで契約を交わしているわけではありません。

 

そこで、中国人とのビジネスには、日本側から「守らせるため」の工夫と努力が必要なのです。

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